母子家庭の専業主婦が、満額の主婦休業損害金を獲得した事案|たおく法律事務所
2023/01/10
呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奧です。
今日は、母子家庭の専業主婦が、主婦休業損害金を満額獲得した事案を紹介します。
【ケース】
依頼者は、知人の運転する車に乗って片側2車線の右側を走行中、青信号で交差点内に入り右折待ちをしていました。対向トレーラーも反対側に右折待ちをしており、知人は、安全と思って右折を開始したところ、トレーラーのかげから相手車が直進してきて、相手車前面と知人車左前から助手席にかけてが衝突しました。
依頼者は、共同不法行為者であるの一人である知人の保険で賠償を受けるにあたり、迷惑をかけることになるのか心配して、当事務所に相談しました。
【当事務所の対応】
知人は、相手方に対する損害賠償のために、対人・対物を使用していました。そのため、依頼者が知人の保険で賠償を受けても、知人にさらなるデメリットはない状況でした。
当事務所は、依頼者に対して、その旨を説明して、受任しました。
当事務所は、依頼者の治療が終わるのを待って、慰謝料及び主婦休業損害金等の損害金を計算し、知人の保険会社に請求しました。
その際、依頼者は、母子家庭の専業主婦であり、家事を通じて収入を得ることの一助となっているという関係がなく、家事労働を経済的に評価しうるかという問題がありました。
近年は、母子家庭の主婦について、主婦休損が認められる傾向にあり、当事務所もそれにならって請求をしました。
【結果】
交渉の結果、傷害慰謝料及び主婦休業損害金等の損害金について、裁判所の基準の範囲内で賠償を受けることができました。
特に、休業損害金については、満額獲得することができました。
示談金は、治療費等を除いた獲得額が175万円程度になりました。
依頼者が自分で交渉していれば、主婦休業が認められたとしても、治療費を除いた獲得額は74万円程度にしかならない事案でした。
【ポイント】
弁護士に委任することで、母子家庭の専業主婦であっても、適切な金額の休業損害金を獲得できます。
弁護士に委任することで、損害賠償金の獲得額は、金額にして100万円程度、倍率にして2.3倍程度増額できる場合があります。