センターオーバー車両に衝突され、０：１０の過失割合を獲得した事案

呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奥です。
　今日は、センターオーバー車両に衝突され、０：１０の過失割合を獲得した事案を紹介します。

【ケース】

　被害者は、自動車を運転して、離合可能な単線道左側を道なりに進行中、前方左カーブ入り口に差し掛かりました。その時、相手車が、センターオーバーのオーバーターンで右カーブを曲がってきました。被害者は、直ちに停止しました。相手も、ギリギリで気付いてハンドルを左に切り、自車右前と相手車の右前側部あたりが衝突しました。
　相手車にドラレコがありましたが、センターをオーバーしているか、画像を見ただけではわかりづらい状況でした。相手は、それをいいことに、一方的な過失を争っていました。
　今日紹介するのは、この事故の、過失割合についての争点です。

【当事務所の対応】

　当事務所は、事故後2週間程度で受任しました。
　当職は、相手方が事故態様を争っているので、警察に診断書を提出して、刑事記録を取得することを被害者に助言しました。
　当職は、警察の捜査が終了したのち、刑事記録を取り付けました。
　実況見分調書には、両当事者の指示説明に基づく当事車両の位置関係が記載されており、相手車がセンターオーバーしていたことが端的に記載されていました。

　当職は、相手方保険会社に実況見分調書を提示し、改めて、０：１０の過失割合を主張しました。

【結果】

　物損示談でも人損示談でも、本件交通事故の過失割合は、０：１０で解決することができました。

【ポイント】

　センターオーバー車両との事故において、相手方がセンターオーバーを否認していても、弁護士に委任することでセンターオーバーを立証し、０：１０の過失割合を獲得できる場合があります。