むち打ち事故に遭い,任意保険の基準で賠償の提示を受けた後,主婦休業損害と傷害慰謝料を裁判所の基準で獲得した事案|たおく法律事務所
2021/10/25
呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奧です。
今日は,知人の車に同乗中,追突されてむち打ちの傷病を負い,任意保険の基準で提示を受けた後で弁護士に委任し,傷害慰謝料と主婦休業損害について裁判所の基準で示談した事案を紹介します。
【ケース】
この事案は,被害者が,知人の車に同乗していた際,車が交差点手前で赤信号のため先頭で停車し,信号が変わったので発進しようとしたところ,後続の相手車に追突されたというものでした。加害者は,睡眠不足で追突し,その後アクセルとブレーキを踏み間違えてもう一度追突しました。
被害者は,むちうちを発症し,事故後約3ヶ月通院し,症状固定の診断をもらいました。
加害者の保険会社は,被害者に対し,任意保険の基準で,示談案を提示しました。
【当事務所の対応】
当事務所は,加害者の保険会社からの示談金額提示の後に受任しました。
一件記録を取り付けて損害額を計算し,主婦休業損害金と傷害慰謝料の金額について,加害者の保険会社と粘り強く交渉しました。
特に,主婦休業損害については,実際に主婦としての休業があったのか否かについて,争いになりました。
【結果】
当事務所は,加害者保険会社との交渉の結果,傷害慰謝料と主婦休業損害の両方について裁判所の基準で示談しました。
示談金額は,治療費等は別として,依頼者の獲得額が104万円になりました。
相手方保険会社の提示額は,治療費等を除く獲得金額は42万円程度でした。
【ポイント】
弁護士が受任する前の金額の提示は,自賠基準ないし任意保険の基準で損害額を計算しています。
弁護士が受任すると,裁判所の基準で示談ができます。
相手方保険会社の提示額が高額であるように思えても,弁護士が交渉した場合,金額にして62万円増,割合にして約2.5倍増になる場合があります。
特に,職業が主婦である場合,大きな金額の差が出る傾向にあります。