交通事故による傷病の治療について,病院を変えるにはどうすればよいか|たおく法律事務所
2021/05/28
呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奧です。今日は,依頼者さんから相談されることが多い内容のうち,通院している病院を変えるにはどうすればよいかをお話します。
【問題の所在】
交通事故で怪我をした場合,最初は家の近くの病院に通っていたけど,職場の近くの病院に転院したい場合があります。
また,仕事が終わってから通院するために,比較的遅い時間まで営業している病院に通院したい場合があります。
そのよう場合に,保険会社の担当に話したところ,病院は変えられない,と言われてしまった依頼者さんが相当数いらっしゃいます。
どうすれば,病院を変えることができるのでしょうか。
【対処法】
私の経験上,原則として,弁護士が受任して,保険会社の担当に対して転院したい旨と転院したい理由を伝えた場合,保険会社の担当者が転院を拒むことはほぼありません。
手順としては,元の病院に,別の病院に転院したい理由を伝えて紹介状を書いてもらいます。立地条件や営業時間との関係で,通院しやすい病院を選んだといえば,あまり角が立ちません。
その次に,弁護士が保険会社に連絡して,保険会社から転院先の病院に,治療費の一括対応の連絡をしてもらいます。
その後は,転院先の病院に普通に通院できます。
最後に,保険会社から送られてくる同意書に署名押印して送り返します。
例外的に,容易には転院が認められないような例もあります。
治療がほぼ終わりかけている時期になってから転院を希望するような場合や,転院先が病院ではなく接骨院であるような場合等がこれに該当します。
これらの場合には,転院の必要性を適切に伝えて交渉をする必要があります。
【ポイント】
弁護士に委任すれば,通院中の病院を変わりたい場合に,保険会社との折衝をすべて任せることができます。