たおく法律事務所

主婦休業損害の計算方法①~専業主婦の場合~|たおく法律事務所

お問い合わせはこちら 相続のご相談はこちら

主婦休業損害の計算方法①~専業主婦の場合~|たおく法律事務所

主婦休業損害の計算方法①~専業主婦の場合~|たおく法律事務所

2022/02/28

呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奧です。
  今回は、主婦の休業損害の算定方法及びその際に留意すべきことについて検討したいと思います。
  まずは、専業主婦の場合を検討します。

【問題の所在】

  専業主婦の方は、毎日、家事労働をされております。しかしながら、勤務先から給料をもらっているわけではありません。
  そのため、専業主婦の方が交通事故被害に遭って、家事労働を休業しても、家計の経済的には損失がありません。
  主婦の休業損害は、どのような算定方法で請求できるのでしょうか。

【回答】

  主婦は、同居の家族の誰かが家計にお金をいれるために働いている間、家事労働をしてサポートします。   
  家族の中の労働者と主婦が、一緒にお金を稼いでいるような関係をイメージしてください。
  その関係が成り立っている場合、主婦の労働は経済的に価値があるものと評価されます。
  したがって、その場合には、主婦が家事を休業した場合、休業損害金を請求することができます。

  それでは、主婦の収入は何円で評価するのでしょうか。
  統計的に、主婦は、女性が多く、年収や年齢で大きく労働の内容に違いがありません。
  そこで、主婦の収入は、全年齢学歴計の平均賃金と評価します。
  およそ、一日1万円くらいです。

  次に、主婦の休業日はいつでしょうか。

  事故の大きさにもよるのでしょうが、事故直後はまったく家事ができなくても、治療をしているうちに家事ができるようになります。
  治療が終わるころには、元通りの家事ができるようになります。
  このような場合には、総治療期間の50%の休業があったとみることができます。

  あるいは、病院に行った日を休業日とみる考え方もあります。

  専業主婦の方が交通事故被害に遭った場合、裁判所の基準では、上記の二つのいずれかの算定方法で主婦休業損害を計算することが多いです。

  それでは、自賠責の基準では、どのように計算するのでしょうか。
  自賠責の基準では、一日6100円×通院日で計算します。

  留意すべき点としては、治療が長引いて来た場合、休業期間の一部が保険会社に否認される場合があります。
  治療中に、医師に、適宜の期間の家事労働の制限をする旨の診断書をもらっておくといいでしょう。

【ポイント】

  弁護士に委任することで、主婦の休業損害の金額は、自分で請求する場合に比べて一日当たりの単価が1.6倍になります。
  弁護士に委任することで、医師に家事休業の必要性についての診断書の作成を依頼するタイミングなどの助言を受けることができます。

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。