交通事故で車が損傷し、弁護士が時価額を計算して物損額を増額した事案|たおく法律事務所
2022/04/21
呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奧です。
今回は、交通事故で車が損傷し、時価額の計算が争点となり、弁護士が受任して物損額を増額した事案を紹介します。
【ケース】
この事案は、被害者が、片側二車線の道の右側を走行中、左側枝道から左折してきた加害車両がハンドルを切り遅れて第2車線に進入し、被害車両の真横に接触されたという事案です。
被害車両は、修理工場から修理費用68万円の見積りを提示されましたが、加害者保険会社は時価額を56万円と見積り、経済的全損と主張してきました。
被害者は、車に愛着があり、納得がいかず、当事務所に相談しました。
【当事務所の対応】
当事務所は、物損額の交渉を受任しました。
被害車両は、高速走行可能な車種で、カーレースに出ることも可能なスポーツカーでした。
そのため、被害車両は、マニュアル車とオートマチック車で市場価額が大きく異なるという特性がありました。
そして、加害者保険会社の時価額見積りは、マニュアル車とオートマチック車の両方が含まれる市場価額の平均値でした。
当事務所は、同種同等の自動車のうち、マニュアル車に限定した市場価額の平均を計算しました。
そうしたところ、時価額は109万円でした。
【結果】
当職は、加害者保険会社と物損示談をしました。
被害者の車両損害額は、修理費用全額の68万円と認定されました。
【ポイント】
弁護士が受任して計算することで、車両損害額を、金額にして12万円増額できる場合があります。