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死亡事故の損害賠償請求~年金の逸失利益②:労働もしている場合~|たおく法律事務所

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死亡事故の損害賠償請求~年金の逸失利益②:労働もしている場合~|たおく法律事務所

死亡事故の損害賠償請求~年金の逸失利益②:労働もしている場合~|たおく法律事務所

2022/07/21

呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奧です。
  今日は、死亡事故の被害者が、年金を受給しながら労働をしていた場合の逸失利益についてお話しします。

【問題の所在】

  高齢の方が交通事故で死亡した場合、年金を受給しながら再雇用制度を利用したり、年金を受給しながら家族の家事労働をしている場合があります。
  そのような場合、労働分の逸失利益と年金分の逸失利益の両方を請求することができるのでしょうか。

【回答】

  交通事故で亡くなった方が年金受給者兼労働者(会社勤め、家事労働等)をしていた場合、年金分も労働の対価分も、両方とも将来にわたってもらえなくなっています。
  したがって、年金分も、労働の対価も、両方について逸失利益を請求することができます。
  この場合、自賠責の保険金限度額である3000万円を超える可能性が大きくなります。
 
  ただし、労働の対価部分は、労働が可能であった期間までの分までしか請求できません。
  会社勤めであれば67歳まで、主婦であれば平均余命の半分の期間までか67歳までのいずれか長い方です。

  また、会社勤めの場合、労働者として働く予定の時期まで、年金額に支給調整が入ります。
  したがって、年金分の逸失利益の基礎となる金額は、67歳まと67歳以降で異なることになります。
  以前は、年金事務所に問い合わせれば年金額を試算をしていただいていたのですが、最近はしてくれなくなりました。
  当事務所では、信用のおける社会保険労務士に年金額の試算を依頼しています。

【ポイント】

  交通事故を得意としている弁護士に委任することで、年金受給しながら労働していた被害者の場合でも、適切な金額の逸失利益を請求するができます。
  交通事故を得意としている弁護士に委任することで、年金分の逸失利益と労働分の逸失利益を両方請求する場合、自賠責の死亡保険金限度額である3000万円を超えても、これを超える部分についても損害賠償請求をすることができます。
  他士業と連携している弁護士に委任することで、年金部分の逸失利益を、適切な金額で請求することができます。

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