事故に遭った時の、自動車保険の使い分け①~対人・対物|たおく法律事務所
2022/11/28
呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奧です。
今日は、交通事故に遭った際、対人・対物保険を使用すべき場合と、使用しない方がいい場合についてお話しします。
【問題の所在】
交通事故に遭った際、自分の付保する自動車保険を使用すると、どのようないいこと、悪いことがあるのでしょうか。
保険を使った方がいいのは、どんな時?
今日は、対人・対物保険についてお話します。
【回答】
交通事故に遭った場合、保険の中には、使うと保険料の等級が3等級下がるものと、等級ノーカウントの保険があります。
等級ダウンのカウントは、一つの事故単位で見ますので、一つの事故で保険料の等級が下がる保険を一個でも使った場合、ほかの特約も使用した方がお得になります。
さて、対人・対物保険も、使用すると保険料の等級が3等級下がる保険です。
保険料の等級が3等級下がると、1年に一回1等級ずつ回復します。
3年で元通りになります。
この3年間で余計に払わなければならない保険料額は、元の等級によって違いますが、概ね10万円程度と言われています。
保険代理店や保険会社に相談して、相手に支払わなければならない損害賠償金額が、3年間で余計に支払うべき保険料を超えた場合が、対人・対物を使うべき場合となります。
相手方に生じた損害額が相当程度大きくて、自分の側にも相当程度の過失割合が存在する場合が、対人・対物を使うべき場合といえます。
【ポイント】
弁護士に委任すれば、相手方の損害額及び過失割合について適切に解決し、対人・対物を使用するまでもなく、事案を解決することができる場合があります。