むち打ちを発症し、裁判所の基準で慰謝料等の損害賠償金を獲得した事案

呉市で交通事故被害の救済に注力する弁護士の田奧です。
　今日は、事故でむち打ちを発症し、十分な治療期間を経て、裁判所の基準で、慰謝料等の損害賠償金を獲得した事案を紹介します。

【ケース】

　被害者は、自車を運転して片側二車線の道路を走行中、交差点手前の右折レーンで赤信号のため、先行車に続いて停止していました。そうしたところ、右側の道から左折してきた相手車が、センターオーバーで走行して、自車に衝突しました。
　被害者は、本件事故により、むち打ちを発症しました。
　被害者は、事故後一週間程度で、当事務所に相談しました。

【当事務所の対応】

　当事務所は、受任後、保険会社に連絡して、センターオーバーで衝突した事故なので、衝撃が大きかったと推察され、相当程度の治療期間を要することを伝えました。
　被害者は、リハビリを開始しましたが、仕事が忙しく、なかなか通院の時間が作れませんでした。
　被害者は、痛みをこらえて、仕事をしている状況でした。

　事故後4か月が経過した時点で、治療打ち切りの話は出ていませんでしたが、被害者は、自身の判断で治療をやめました。

　当職は、被害者の人損を計算し、加害者の保険会社に損害賠償請求をしました。
　交渉では、通院期間に比して通院実日数が少ないことが争点になりました。
　当職の交渉の結果、通院期間について、裁判所の基準の範囲内で慰謝料を認定し、示談に至りました。

【結果】

　被害者は、本件事故について、治療費等を除いた損害賠償金61万円余りを獲得しました。
　被害者が自分で交渉していれば、治療費等を除いた損害賠償金は、14万円余りしか獲得できない事案でした。

【ポイント】

　通院期間に比して通院実日数が少ない場合でも、弁護士に委任することで、裁判所の基準で通院期間について慰謝料を獲得できる場合があります。
　弁護士に委任することで、治療費等を除いた損害賠償金の獲得額は、金額にして47万円、倍率にして4.3倍以上に増額できる場合があります。